「和食」を考える

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立春大吉の昨日、日本一しょうゆ岡直三郎商店さんの創業230年祭り、お訪ねしました。天明7年とは。すごいことです。木桶仕込みと天然醸造で変わらぬ味を保ち続けている、その裏には、どれほどのご苦労とご努力があるでしょうか。

「和食」がユネスコの無形文化遺産になりましたが、お醤油こそ、基本。

もっと、私たちは、文化としての「和食」「日本食」に興味と関心を深めてもいいのではないかと常々思っています。

都政にかかわる築地市場の豊洲移転の問題にしても、食の安全性が最重要ではありますが、同時に、「日本食」の顔としての『築地ブランド』をどのように活用し、国内外で広めていくのか。よもや、そのブランド力や伝統は豊洲移転によって消滅してしまっても仕方ないと考えているのでしょうか。物理的な手続き論や予算だけの議論しか見えてこず、そこには、「食」する人の顔や、「食」の歴史の営みがみえてきません。

どの国でも、食が、その国の人の思考や行動に大きく影響を与え、暮らしのありかたを左右していると言っても過言ではありません。一日3回、人が生きていくための基本なのですから当然といえば当然です。

そこに深い視点をおけない政治は、人の命を大切にしない政治につながりかねない、そんなことを、創業230年の丸大豆しょうゆを食しながら、考えました。