時代は変わっても



如月小春作・山田うん演出・振付
『NIPPON・CHA!CHA!CHA!』、面白かった。

56年前の東京オリンピック・パラリンピックの頃の日本。
高度成長期に揺れる人びとの必死な暮らしと
華やかなオリンピック開催との対比が
なんともいえない時代のリアルを浮き彫りにしていた。

昨年の大河ドラマ『いだてん』のオリンピック噺も、
私はおもろくて、毎週、見入っていた。
その背景にある近現代史がすごく伝わってきて、
世界と日本、純粋なアスリートの思いと戦争、
女子への差別、満州や中国への侵略、スポーツと政治、
どう人々が時代を生き抜いたのか、
あるいは翻弄されたのか、息をのんだ。

学校教育で近現代史や戦後史をもっと教えるべきと、
改めて、思う。

今年は、再びの、東京オリンピック・パラリンピックイヤーとなる。

『NIPPON・CHA!CHA!CHA!』の舞台は、
56年前といまが交差するかのようで、
いま我々はどこにいるのか、
日本はどこに向かっているのか、
共通する問いが、ずっと頭をよぎっていた。深い。

それにしても、白波のような身体の表現が素敵すぎた。

芝居・ダンスは久しぶり。