新しい東京にのぞむ

東京都知事選の結果、小池百合子候補が圧勝され、初めての女性都知事が誕生した。

選挙戦はさまざまな戦いであったけれど、日本の顔である首都・東京のトップリーダーに女性が就き、これからの改革や手腕に注目をしていきたいと率直に思う。東京都は地方自治体とはいえ、スウェーデンやカナダに匹敵する予算をもつ巨大自治体であり、独自の国際性をも発揮しうる権限がある。それは五輪に限らない。

そうした国際性に加えて、環境先進都市である東京をさらにすすめてほしい。私の現職時代に最も取り組んだのは温暖化対策であったが、じつは、国に先駆けて、東京都は、キャップ&トレードのCO2削減する取り組みなどが進んでいる。安倍政権は気候変動対策にどうも後ろ向きだが、大消費地の東京でアクセルを吹かしてほしいと思う。なぜなら、防災や安全な食料供給などに直結するテーマだからだ。

一方、大都市問題といわれる超高齢化や出生率の低さ、若者の生きにくさや子育ての厳しさ、こどもの貧困、介護福祉の不足など、暮らしの課題は山積みである。とくに、東京というと、23区内に目がいきがちだけれど、町田市や多摩市など郊外に暮らす人々が首都東京や日本の経済を支えてきている面はとても大きい。

事務所を片付けていたら、平田オリザさん作・演出「ニッポン・サポート・センター」のビラが出てきた。あの舞台をふと思い出す。大都会の片隅で貧困、DV、適応障害などの厳しい現実に直面しながらギリギリで生きる人々に寄り添う舞台。悲喜劇で包み込みながら、希望をみいだそうとする内容に心うたれるものだった。

多様性のある、寛容で包摂な社会を、新しい東京からリードしてほしいと切に思う。

2016.8.1

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