世界銀行・IMF


東京にて、48年ぶりに国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会が開催されています。10日、ジム・ヨン・キム世銀総裁およびリプトンIMF筆頭副専務理事と懇談の機会がありました。

いまは大恐慌以来の危機で世界は苦しんでいるけれどアジアは引きつづき成長が見込めるとの分析や、また南米、中・東欧、アジア、ヨーロッパと、ある危機を乗り越えると別の危機が襲ったここ20年のなかで今、欧州危機を克服する先進国の責務こそが新興国や途上国の支えになること等が強調されていました。

本来、途上国への支援がIMFや世銀の役割のはずですが、逆転現象のような状況が生まれるほどに国際社会が変化しているといわざるを得ません。NGOで各地の貧困や新興国の現場を目の当たりにしてきた私の経験からもそれは言えます。

また、キム総裁は内科医であり人類学者ですが、科学者としても気候変動リスクの深刻さを語り、孫の世代に食料が不安定になり安全保障が脅かされないようにする責任や、いわゆる温暖化の対策こそ成長分野であることに民間企業は気づくべきだとの訴えは印象的でした。

この3年間、再生エネルギーや省エネルギー促進の政策に取りくんできた私にとって、我が意を得たり、と勇気を得る会合ともなりました。