子育て支援の明石市へ

明石市の泉房穂市長と一緒に、明石焼き。
お互い20代の頃によく飲んでいたことを思い出し、
その再会に心から感謝です。

子育て支援日本一を誇る町・明石市を一度訪ねたい、という念願が叶い、
子育て支援施設はじめ市民図書館や工夫のある親子の遊び場、
さらに、一歩先を行くバリアフリー化を整えているしくみについて
市長の話を聞きながら見学させていただきました。

人口約30万人都市で、
子ども二人目からの保育料は親の収入に関係なく無料、
中学3年生まで医療はすべて無料、
科学館や博物館、プールや遊び場の公共施設はぜんぶ無料、

町を歩くと、ベビーカーを押す若いパパママが多く、
なるほど、30代を中心に毎年約2000人ずつ人口増加中とのこと。

虐待やネグレクトをなくす取り組みのきめ細やかさはすごく、
すべての妊婦さんに市職員が必ず会うしくみ(家庭訪問の文化)を作り、
出産後の母親支援が徹底してその「予防」に力を注ぐ点や、
離婚前後の世帯の子ども支援など、
すべての自治体のモデルになるのではないでしょうか。

また、図書館の面積も4倍に。
「本の大切さ」を町のど真ん中で目に見える形にして、
子どもと大人の居場所づくりとし、自ずと、
人とまちの文化度を高めていけるよう工夫がされている
様子に深く感銘しました。

特に、点字図書や筆談ボードの充実、手話フォンが公共施設にあるなど、
障がい者への配慮は群を抜いています。

市長の言葉で印象的だったのは、
「健常者がいるところ、目につくところに、”ある”ことが大事なんや」

つまり、障害者の数は少なくとも、マジョリティである健常者が
日常生活のなかで障害者向けのツールに触れている(その存在が
当たり前になる)ことが大事、という点に、
社会そのものの「共生」の考え方が貫かれています。

さらに、こんなに福祉や教育へお金をかけて財政基盤が心配...、
という声を覆し、むしろ、親子で町に出る機会が増え商店街の売上げアップ、人口増で税収は上がる、そして、高齢者福祉の予算も増えるという
好循環が生み出されています。

ここまでくるには、改革に伴う様々な苦労や大変な努力、
困難も多かったに違いないと思いますが、
何と言っても、市民の支持の厚さ!

こうした施策の一つひとつを、少子化対策として、
国は見習うべきですし、
子どもを根幹においた、真に子ども第一の政策
に舵を切ることが、
高齢化社会も元気にする、
そのことが実証されていると感じました。