能登半島地震の被災地へ③〜海底隆起と漁業

衝撃でした。海底が4Mも隆起し、海が遠ざかり陸地が200M以上も広がっていました。
数千年に一度の地殻変動。人知を超える巨大な揺れだった、といえます。

輪島市の鹿磯漁港と黒島漁港の状況を確認してきてほしい、と声を受け、
私の、ダイバー繋がりの漁師の方から声を受けて到着したもののしばらく現実が飲み込めませんでした。


本来、ここは海の中だったはずです。海底隆起により、わかめや海藻が干上がっている様子が分かります。

大きな牡蠣がたくさん岩場についている

奥の方にも、大きなアワビが。


これまでの海岸線も地図も変わってしまう現象は、
漁業を営み、コミュニティを守ってこられた方々にとって、
地震の被害に加えてどれほどの衝撃か、想像することさえ難しいです。

沢山の牡蠣やホタテが岩につき、息絶えた大きな鮑やウニも見つけられ、
能登半島の海の豊かさを、物語っていました。

漁港はまるで火山が噴火した後のような岩場が剥き出しとなり、漁船が入ってくる岸壁だったことがやっと分かります。

2歳の子どもをよく浜辺で遊ばせていた、という女性が変わり果てた様子を話してくれました。

「漁業がすべてだったけれど、何も考えられない」、
家屋が半壊した周辺住民の方の言葉です。

漁港の再建には、道路やインフラ整備含めて、海底を掘るなど広範囲にわたる大規模な工事が必要と思われます。

地域経済やなりわい再生のため、国からの100%補助による漁業の復旧を政府へ求めていきます。