【vol.35】【浮体式の洋上風力の現地視察へ】【「3.11」を忘れないそして福島へ】

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NEWS万里の風 【vol.35】
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[トピックス]

1)浮体式の洋上風力の現地視察へ
2)「3.11」を忘れない ・福島へ再訪問

・・3・11 町田と多摩にて
・・3・12 福島へ

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1)浮体式の洋上風力の現地視察へ

3月10日、福岡市の博多湾にて実証実験中の洋上風力を現地調査してきました。
新開発された「風レンズ」風車は、風を集めやすい構造になっていて、従来の小型風力発電機に比べて2・3倍の発電量が得られます。したがって、風速が4メートルほどあれば風況が良くない都市部や屋上でも利用できる可能性が期待できるというわけです。

現在、風力発電については、その大型化にともなって電波障害や騒音など問題が指摘されていますが、この小型風車の構造であれば、低周波音も発生しませんしバードストライクも発生頻度が低いそうで、需要は広がるように思いました。実際に、音は静かです。

昨年12月から、風レンズ風車2基と太陽光発電システムのセットを洋上に浮かべて設置した発電実験が行われていますが、今後さらに出力をあげるために、潮力や波力など海洋エネルギーと組み合わせた複合洋上発電システムへ展開することが期待されます。

海中部を養殖場や漁礁にすれば漁業権の問題解決も図ることができますし、ゆくゆくは、風力や太陽光などで水素を生成し、エネルギーの生成から消費までCO2を排出しないエネルギー循環システムの構築、さらに海底ケーブルをつないでアジアの洋上都市構想など、夢が広がります。

2)「3.11」を忘れない ・福島へ再訪問

東日本大震災から一年。尊い命を失われた方々へ心からご冥福をお祈り申し上げます。一日も早い復興にむけて、決意を新たにしています。

・・3・11町田と多摩にて

この日は、復興募金の街頭活動からスタートし、町田と多摩で行われた様々な震災一周年の催しに参加しました。一つは、多摩センターにて行われていた「3・11フクシマを忘れない 原発のない未来を」の会合へ。福島の農家や避難者の方々も交え、事故収束はじめ多くの課題を抱える原発やエネルギー改革にむけて、これからも一つひとつ取りくんでまいります。核廃棄物の処理できない人類に原子力の選択肢はありません。

二つめは、町田の「鶴の羽の会」の感謝の集いに出席しました。町田出身である陸前高田の戸羽市長の同級生のみなさんや多くの市民の輪が、この一年、町田から陸前高田はじめ被災地支援へと大きく広がりました。私も市民の皆さまのご協力を得て、昨年、子どもたちへ文房具を送ったり、小学校に太陽光発電システムを設置する活動をさせていただき、私からも追悼と感謝の言葉をのべさせていただきました。

・・3・12 福島へ

翌日は、福島へ、子どもたちの健康調査と心のケアを課題として一期生の女性議員有志で各所を訪問しました。被災地では、まだまだ災害が続いています。

同じ仮設住宅のなかでも、津波被害がひどい方はあきらめの念から再スタートを考えているのに対し、原発災害のひどい地域の方は怒りの念と将来見通しが立たないなかで、まったく違う辛さを抱えています。改めて、政治の責任を強く感じました。家族や大人の不安はそのまま子どもたちの成長にも影響を与えてしまいます。

地域でいち早く校庭の表土を剥いで除染を行った小学校へ昨年に続いて行きました。放射線量は0.2マイクロシーベルトと下がっているのですが、周辺地域の除染が進まないため、今も子どもたちは校庭で運動できません。ちょうど数日前に雪が降ったので、久しぶりに外に出て遊ぶ子どもたち、とても嬉しそうでした。

放射線量の高い地域から先行調査が始まっている甲状腺がん検査を現在までに約4000名の子どもたちが受け、4月からは全県検査に広がります。悪性の結果は現在ないとのことです。チェルノブイリ事故では問題がある場合には4・5年で発覚していますが、より早い時期の検査を定期的に継続していくことが必要です。

福島県立医大で一台2200万円する固定式のホールボディーカウンターを確認しましたが、現在、移動式の検査機は県内4機のみ。まだまだ足りません。 それぞれの被災地で復旧・復興が急がれます。しかし、まだまだ時間がかかるのも事実です。新たな決意のもと、「3.11」を忘れない息の長いご支援を、引き続き、みなさまにもよろしくお願い申し上げます。

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