どう共生するのか

ひどすぎる。明らかな違法である。
失踪した外国人実習生2870人分の聴取票について、
野党が手写しして精査したところ、7割近くが最低賃金未満だったという。

そもそも、技術実習制度そのものが、
「労働者」ではないのに「労働」させてきたという人権侵害の制度である
ことが本質。

行政監視を強めるとかではなく、
きっぱりこの制度の廃止を決めて、
労働法に基づいて働き暮らせる制度と包括的な体制をつくるべきだと思う。
日本人のためにもなる。

省庁のホームページをみると、誤魔化しはどうも法務省だけではない。
厚労省は17年調査で70.8%が労働基準関連法令に違反すると既に把握して公表しながらも、なぜか最低賃金支払いの違反は項目の最下位(1.5%)にきている。
(厚労省HP報道資料より)

どういうことなのだろう。

私は、外国人受入れについて、すでに書いてきたが、
既に128万人もの外国人労働者がいて、
250万人の外国籍の人々が暮らす日本社会で、
出入国管理だけの外国人政策は間違っており、
国と自治体と地域社会が連携する総合的な体制構築が必要で、
それが遅すぎると思っている。

誰をどれだけ受入れるかという制限や監視強化の議論ばかりでなく、
大事なのは、どう受入れるか、どう共生していくのかという
現実をみた議論なのではないかと思う。

あるものをないことにして、
事を進めるのは、みんなが不幸になる。