福島へ再エネ視察

全国ご当地エネルギー協会の会員団体である、飯舘電力の千葉さんに、
雄国太陽光発電所(会津電力)と
土湯温泉バイナリー発電所を案内していただいた。

積雪対策でパネル角度は30°に工夫され、
遊休地を活用して地形に配慮したメガソーラーで、
昨今九州などで見かける大規模開発型の野立て太陽光とはまったく違う。

また、初めて訪ねた地熱発電所の温泉バイナリー設備。
ふだんは入れない源泉エリアの奥にまで行くと、

美しい山あいの奥底から熱水が迸っている。
それを活用した発電と湯熱を利用したエビの養殖は、
311で被災した土湯温泉町の復興の核となっている事業でもある。

数メートル地面を掘らなきゃいけない方式と違って、
バイナリー発電はすでにある源泉を熱交換して発電していて、
400kwの発電規模は全国でもここだけだそうだ。

140℃の高温の湯がたっぷり噴き出すという土湯ならではの
稀な好条件ゆえだそうだが、温泉の多い群馬の私の実家周辺や
各地でもポテンシャルがあるのではないかとつい思う。

問題は、初期費用とがんじがらめの国の許認可取得にかかる時間だが、
地域再生の可能性と希望にてらせば、
本来、政策的支援や法改正を進めて十分にやれるはず。

よく温泉街の地熱は温泉がダメになるとか言われるけれど、
むしろ、地熱発電が温泉街の未来の一角を担っていて、
それを支える地域の人たちの協働する取り組みが素晴らしい。

今回ISEPインターンの優秀な学生たちと行ったのだけど、
昔と違い、
若者には地域に対する高い関心や自然にふれたビジネスへの共感がある。

再エネをキーに、
それを人口急減する地域社会とつなげていくことができたらいいな。
来年は、そんな取り組みもしていこう。