自衛隊内の性被害
![](https://kushibuchi-mari.jp/wp-content/uploads/2022/10/IMG_0586-1024x768.jpg)
9月29日、防衛省の人事教育局長と陸上幕僚監部が初めて、
五ノ井里奈さん(元陸上自衛官)が告発した性被害について
謝罪を行い、その記者会見に同席しました。
8月31日の防衛省申入れにも同行しましたが、
再調査と謝罪まで、なぜこんなにも時間がかかったのか。
退職に追い込まれ、涙ぐむ五ノ井さんの心中察するにあまりあります。
防衛省は、
1.元陸上自衛官の所属する中隊で日常的なセクハラがあった
2.元陸上自衛官への数次にわたるセクハラを認定した
3.中隊長の対応に問題があった(上司である大隊長に報告しなかった)
このことを防衛省・陸上自衛隊として認めました。
さらに、「性暴力と認識している」、
「勇気ある告発に対して、(誹謗中傷など)二次被害をもたらす
行為は許せない」との発言もありました。
![](https://kushibuchi-mari.jp/wp-content/uploads/2022/10/IMG_0589-1024x674.jpg)
私としては、「退職者を調査に含めるべきではないか」、
「加害者からの謝罪はどうなるのか」とも質問しました。
これに対して、「対象者の拡大を防衛監察本部で検討する」、
「今回の調査の内容が確定次第、適切に対応する」との答えを得ました。
![](https://kushibuchi-mari.jp/wp-content/uploads/2022/10/IMG_0588-1024x1024.jpg)
五ノ井さんは、引き続き、加害当事者からの直接の謝罪をつよく求めています。
また、当事者の懲戒処分の内容もまだ決まっていません。
引き続き、再発防止まで取り組みを進めていきます。
なおじつは、前日の28日、五ノ井さんの件に関連して、
私は、防衛省からヒアリングしていました。
(まさか翌日に謝罪があるとは思わなかったので驚きました)
防衛省は、大臣指示によって異例の特別防衛監察を行っています。
この件について、8月31日に防衛省に出向き、
第三者的な立場からの再調査を申入れしてきましたので、
特別防衛監察がその答えかと思っていましたが、
実態は大きく異なるものでした。
![](https://kushibuchi-mari.jp/wp-content/uploads/2022/10/cac37335c99acd2baa5375c10f8bc058-1024x682.jpg)
まず、今回の特別防衛監察は退職者を対象としない、
つまり今回の元陸上自衛官は別だということです。
また、監察自体は防衛大臣直属の組織で行うのですが、
被害の申出は基本的にメールで受け付け、
その後の調査は各幕僚監部などに引き継ぐそうです。
さらに懲戒処分が必要な場合も、監察本部が決めるわけではありません。
これでは、当初求めていた第三者性や実効性があるかどうか疑いがあります。
被害に遭われた方が、現職でも退職者でも、しっかり独立性ある調査がなされ、
処罰と再発防止につながるよう、あらゆる性暴力を根絶するため、
引き続き、力を尽くしていきます。