能登半島地震の被災地へ①〜被災自治体と水

(珠洲市・宝立町)

元日に発災した、能登半島地震の犠牲になられた方々へお悔やみを申し上げるとともに、
被災されたすべての皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。

山本太郎代表が先陣を切って被災地へ入り、その後続いて、
1月19日(金)〜22日(月)と、私も独自に現地入りしました。

被害の大きさを自分の目でいち早く確認し、被災者から生の声を伺い、
緊急救援にあたる現場の皆さんの声を聞くことは、
国民の命に責任を持つ国会議員として当然のことである、と考えています。

訪れたのは、最も被害の大きいと言われる、珠洲市と輪島市です。

それぞれの被災自治体には副市長を通じて、直接、義援金をお届けしました。
このかん三鷹、調布、府中にて、地方議員やボランティアの仲間たちと呼びかけた、
緊急支援募金となかおフミヒト昭島市議からお預かりした緊急募金の全額をお渡しし、
対応の邪魔にならないよう、わずか数分ですが最も必要とされる事項を伺ってきました。

珠洲市の金田直之副市長

輪島市の中山由紀夫副市長

珠洲市の金田副市長は、元日からそのままの格好で災害対応にあたっておられました。

ご自身の自宅も被害の深刻な地域であり、
100名強の一般行政職員ほぼ全員が被災しながらずっと役所に詰めている、
初動の1週間がとにかく混乱し、
役所の応接や会議室のスペースすべて全国救援隊や届く物資に開放しての
緊迫した状況が3週間経っても続いているとのことでした。

「昨年5月の震災と違い過ぎる」
「まずは水が出ること。とくに下水がまったく目処が立っていない」。

珠洲市は、2021年9月、2022年6月、2023年5月と連続して、地震が発生しています。
そのたびに被災自治体も市民も、復旧に向けて取り組んできたのに、
2024年1月1日に、震度7の巨大地震に見舞われました。

輪島市の中山副市長からも同様の状況をお聞きしました。
2007年にも震度6強の地震に遭い、毎年復興・再生に向けて懸命に取り組んでこられたことが分かります。




両副市長からも、避難所にいる被災者からも、
とにかく緊急に必要とされているのは、「水」の復旧でした。

報道では、一部で本格復旧工事に着手と出ているものの、現地に行くと、
被害規模が甚大過ぎて、かなりの人手と時間を要する地道な作業が必要なことが分かります。

地下のどこで、どれくらい壊れているのか、「現状調査」が急務でしょう。
しかも、現状調査をすすめるためには、
道路で作業できるよう瓦礫の撤去や重機の調達や人材が必要ですが、まったく不足しており、
倒れた電柱や電線もふくめて感電しないよう片づけ、
地道に、一箇所一箇所掘って、やっていくしかありません。早い方法は何もない。

基本、水道行政は自治体管理ですが、
国の責任で俯瞰的・統括的に、全国から土木、技術者、専門家を集中投入すべきです。

すでに、全国から自治体の専門家チームが派遣され緊急救援に入っていただいていますが、
「水なしには生きていけない」という被災地の声を受け止めて、
国が大胆な財政支援を行い、限られた人手や資材をすべて被災地復旧に回す政治判断を急ぐべきでしょう。

万博は中止し、被災地の復旧・復興を最優先すべきであると考えます。