【国会質問】災害NPOを法律で定めよ!

4月16日、災害復興特別委員会で質問に立ちました。議題は、災害対策基本法の改正についてです。
日本の避難所は、102年前の関東大震災の頃から変わっていません。
体育館に雑魚寝。冷たい食事。劣悪な環境による災害関連死の多発。
被災者の人権も憲法も守られていません。

災害が相次ぐ一方で、その対応に当たる自治体の現場は脆弱な状態におかれています。
過去十年で「災害救助法」が適用されていない自治体は52%。つまり、過半数の自治体は、災害対応の経験がないんです。
災害の度に最前線に駆けつける災害NPOや民間の支援組織とは大きく違います。
国は、南海トラフ地震や首都直下型地震など、巨大地震が想定される地域を防災対策推進地域あるいは緊急対策区域に指定していますが。こうした危険地域にある自治体ですら、専任職員を置いていないところが2割を超えます。
れいわ新選組は、災害NPOが機動力を発揮できるよう、必要な救助の知識や経験を有する災害NPOなどの民間の多様な人材を積極的に活用する案を作っています。
こうした状況について、防災担当の坂井大臣に認識を尋ねしました。
大臣は「人口規模の大きくない自治体では、充分な対応ができない場合がある」と答弁しましたが、実際はどうでしょうか。人口280万人、職員数3万5千人を超える大阪市ですら、防災専従職員の数は、人口1万人で見ると0.1。6人にしかならないんです。
日本の自治体は、大都市を含めて災害対応能力が乏しい。
こうした行政ができないところを担ってきたのが、災害NPOである、と言えます。
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今回、災害対策基本法が改正されて「被災者援護協力団体」という仕組みができます。
そして、その団体には、都道府県が団体に協力命令を出すことができる、とあります。
しかし、協力命令とはなんでしょうか?
この制度の趣旨について、官から民への要請、お願いであり、命令ではないということを大臣に確認しました。大臣からは「被災者の支援をお願いしたいという制度」という答弁を得ました。
災害NPOは、行政の下請けではない、対等なパートナーであるという認識が重要です。
ただし、今回の法律では命令がないと実費弁償が出ない、とされているのは大きな問題であるという指摘をしました。
実際に命令がなくても、災害NPOは現場に駆けつけるわけであり、活動するときには誰でもお金は必要ですから、実費弁償として必要経費はしっかり出していくのが当然です。
たとえば、民有地の土砂撤去に関する問題。
山本太郎代表が予算委員会で、重機のリース代や燃料費を災害救助費から出せるよう、石破総理に求め、なんとか認めさせました。

問題は、そもそも災害救助法では、被災者へは救助費が出ますが、被災者を支援する者(災害NPOや民間団体)へは救助費が出ないんです。そこで大臣に、被災者を支援する者にも救助費を活用できるよう法律を見直すことを求めました。
しかし大臣は「今後発生する災害において、国として適切に支援する」との曖昧な答弁に終始。
これでは、災害が起こるたびに同じ要請と議論を繰り返さなければならず、災害NPO は不安定なまま現場の救援に駆けつけることとなり被災者支援に影響が出かねません。きちんと法律を見直すことが重要でしょう。

くしぶち万里は、協力命令がなくても、団体に実費弁償するよう見直すことを大臣に提案しました。
しかし、大臣からは「これまでの取り扱いを何ら変更するものではない」との冷たい答え。
これではらちがあきませんので、れいわ新選組は修正案で、専門性を持った災害ボランティアに実費経費はじめ、保険などの必要な支援を国や都道府県が行う規定を定めました。
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今回の法案改正には、他にも大きな問題があります。
協力団体の登録に当たって、障害を理由とする欠格条項が設けられていることです。当事者団体からも、この件については抗議が届いています。この欠格条項の削除を大臣に強く要求しました。
しかし大臣からは「必要な認知、判断及び意思疎通が適切に行うことができない」という差別的な答弁が返ってきました。必要な認知、判断及び意思疎通ができないと誰が決めるのでしょうか?行政には決める能力も権限もありません。れいわ新選組は、この部分を削除した修正案を提出しました。
さらに、この修正案には登録団体などを国や地方の防災会議の構成員に入れる条文も追加しました。災害救援エキスパートを、しっかり救助主体として位置づけることが重要だからです。この点については大臣も「ご指摘を頭において考えてまいりたい」と答弁を得ましたので、今後も追及していきます。
これまで被災者救助法においては災害NPOは無視されているのが現実です。
法律の説明図には、「ボランティア」と小さく書かれていますが、これはいわゆる一般ボランティアのことで、専門的な災害ボランティア、あるいは、災害NPOはどこにも書かれていません。
そこで大臣に災害救助法における災害NPOや災害ボランティアの位置づけへの認識を改めるよう要請しました。

すべては被災者の方々が人間らしく尊厳を持って生きるため、の災害救援や生活支援をしていくこと。
そのために、行政だけでなく多様な人や災害NPOがそれぞれの発想で主体的に関わるからこそ、被災者が笑顔になってゆくのです。
このための、本気の官民連携がいかにあるべきか、今後も追及していきます。


