【国会質問】「非核三原則」を堅持せよ!(後半)

(衆議院予算委員会 衆議院第一委員室)

続けて、11月11日のNHKテレビ中継入りの衆議院予算委員会の後半では、外交・防衛政策について高市総理を追及しました。

とくに、私の質問により高市総理が「非核三原則を堅持する」と明言しなかったことが、各メディアに取り上げられ、今も大きな問題になっています。被爆者の方々はじめ広島や長崎、沖縄を代表する首長からも、非核三原則の見直し反対の声が上がっています。

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【核実験について】

質疑ではまず、10月30日に米国のトランプ大統領が、核実験の実施を指示したことについて取り上げ、高市総理に、米国に対して何も抗議をしないのか、トランプ大統領に発言の真意を確認したのか、質しました。

総理からは、「別に、トランプ大統領に私は確認は致しておりません」と軽い答弁。

事の重大性が分かっておられない、と厳しく批判しました。なぜなら、その翌日には、プーチン大統領が、米国の核実験が行われれば、すぐにロシアが対抗して核実験を行う準備を指示した、と伝えられています。もし、そうなれば、中国や北朝鮮もそれに続くことになるでしょう。

この33年間、米ロは核爆発実験を停止しています。そこへ、もし核爆発実験が行われれば、このバランスが崩れて、世界は新たな核軍拡競争の時代に突入する可能性があります。

最も、深刻な影響を受けるのは、東アジアかもしれないのです。

高市内閣は、つねに最悪のケースを想定する、危機管理内閣ではないのでしょうか?
あまりに認識が甘すぎます。

ちょうど同じ時期に、米国は、日本が毎年提出する核廃絶の国連決議案に対しても、今回棄権に転じました。核実験を禁止するCTBT条約の促進を求める決議案も、世界で唯一、米国だけが反対。

つまり、トランプ政権は、核実験容認の方向に大きく舵を切っているわけです。

高市総理に対し、私から「日本は『いかなる国による核実験も決して認めない』というのが、政府の立場である、ということでよろしいですね?」と繰り返し問いましたが、総理は答えず、これは大問題です。

国際社会との連携というなら、すでに日本はCTBT条約を批准していますし、NPTのみならず核兵器禁止条約の署名と批准をめざし、まずはオブザーバー参加をすべきです。

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【非核三原則について】

次に、高市総理が総理になる前に書かれた著書に「非核三原則は邪魔になる」として、国家安全保障戦略(安保3文書の一つ)から文言を削除することを要請した、との記述について問いました。


くしぶち万里:「国是である非核三原則は堅持する、ということでよろしいですね?」

高市総理:「現段階で、政府としては非核三原則を政策上の方針として堅持しております」

くしぶち万里:もう一つ、お聞きします。「高市総理は、安全3文書の改定を来年中に行う方針を示されていますが、基本の原則、すなわち、『平和国家として、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を堅持する』(「国家安全保障戦略」)と明記されていますが、この文言を堅持される、でよろしいですね?」

高市総理:「いま...あの...、断言するということは、こういう書きぶりになると申し上げるような段階ではない」

くしぶち万里:「一国の総理が、国是である「非核三原則」を堅持する、と明言しないことにたいへん驚きました」と厳しく非難しました。

「非核三原則」は、何度も国会で決議され、歴代内閣の答弁でも確認されているもので、国会決議によって「国是」と位置づけられています。間違っても、総理の判断、閣議決定だけで変えてはならず、国会決議と国民的議論が不可欠なものであることを強く訴えました。

昨今、トランプ大統領をはじめとした核保有国の指導者が、核兵器をあたかもゲームの手段のように扱い、核の使用や威嚇、実験と称した核爆発など、あまりに軽々しく語る姿に対して、恐怖を感じていると、私は、質疑者席で、発言しました。そのように感じている人もたくさんいるでしょう。

高市総理には、そのような核保有国の振る舞いに追随するのではなく、

唯一の戦争被爆国として、確固たる核廃絶の立場を揺るがすようなことは断じて許されない。
そのことを肝に銘じていただきたい、と訴えました。

「人間として生きることも死ぬことも許されなかった」広島の約35万人、長崎の約20万人の原爆犠牲者の無念の思いを、国のトップとしてしっかり引き継いでいただきたい。

やるべきは、非核三原則を堅持し、北東アジアの非核地帯構想を掲げてしっかり平和外交していくことです。 こう、私は求めて、この日の予算委員会の質疑を終えました。

「国是である非核三原則」。

歴史の上に成り立ち、長期的な視点にわたって内政や外交などの国全体の根本方針を定めたもの、それが国是です。国と国民のコンセンサスであり、各国との外交上の信頼関係の基礎でもある。それを、勝手に変えることは許されません。

高市総理は、台湾有事に関する存立危機事態の発言に続き、一線を越えることを、やってはなりません。