【国会・討論】令和3年度の予備費など


同じく4月10日、決算行政委員会では、令和3年度の決算審査が行われ討論に立ちました。

れいわ新選組の姿勢は、以下のとおりです。

◯「一般会計予備費」(その1)
◯「特別会計経費増額 総調書」(その1)(その2)には賛成、

◯「一般会計・新型コロナウィルス感染症対策予備費」(その1)(その2)
◯「一般会計予備費」(その2)
◯「特別会計予備費」(その1)(その2)には反対。

まず、「一般会計予備費」(その1)については「アスベスト訴訟の賠償金」が含まれており国民救済に資すること、「特別会計 経費増額 総調書」(その1)(その2)については地方への譲与金の増額であることから、賛成いたします。

「一般会計コロナ予備費」(その1)(その2)については、2020年の10万円給付のような一律給付の仕組みが設けられず、使途の検証も困難な仕組みとなっていることから、反対いたします。

さらに「一般会計予備費」(その2)は、国が被告となっている「普天間飛行場 騒音訴訟に関する経費」と「小松基地 騒音訴訟に関する費用」が含まれていることで反対です。国が取り組むべき騒音対策ではなく、国が原告に対して裁判を継続する、という意味での支出なので認められません。

また、「特別会計予備費」(その1)(その2)に反対する理由は、燃料油価格の激変緩和対策事業を、全国石油協会を通じて行ったためです。政策目的は理解できますが、既得権益を持つ団体を通じてではなく、ガソリン税ゼロによる直接支援で行うべきであり、この点で反対です。

そもそも、特別会計の予備費において支出されたのはエネルギー対策分のみで、全体の3,8%にしか過ぎません。しかも、ほとんど使用されないのが毎年繰り返されていることを考えれば、特別会計の予備費の計上のあり方そのものを見直すべきです。

以上が、政府の提出した「令和3年度予備費」に対する態度の表明ですが、国会の審議のあり方についても、一言申し添えます。

↑採決の様子。賛成は「起立」します。

「巨額の予備費は、財政民主主義の観点から大きな問題がある」、こうした指摘が、これまで度々、主に野党から出されきました。

にもかかわらず、今回の予備費の審議は、わずか2時間で採決に至っています。

予算計上の際の厳しい批判の割には、全く審議が不十分です。しかも、私たちが今回審議をした予備費は、令和3年度のものであり、「時間がかかりすぎ」との批判を免れることはできません。

さらに、報道ベースではありますが、今後の予備費で余った部分を「防衛費に充てる案」が自民党で浮上していると聞いています。予備費についてのチェックが甘いことは、防衛費増額の片棒を担ぐ結果になりかねない、そのことを、とくに野党の委員は肝に銘じておかねばなりません。

以上、予備費の内容はもとより、審議のあり方についても指摘しまして、討論を終わります。