「極点社会」

細野勉強会+

27日、細野豪志衆議院議員が主催されている勉強会にて、岩手県知事や総務大臣を歴任されてきた増田寛也氏の講演をお聞きしました。

昨年の中央公論12月号に掲載された「極点社会」の分析と論文が、かなり話題になりました。これから本格的な人口減少社会を迎えるなかで、豊かさをどう実現していくか、持続可能な国にどう転換していけるか。

とくに興味深く、かつ、衝撃的だったのは、「少子高齢化」という現象をさらに分解して、「若年女性層」の動向に注目している点でした。主に20~39歳の若年女性人口が減少し続けるかぎりは、人口の再生産力が低下し、総人口の減少に歯止めがかからなくなります。加えて、大都市への「若者流入」が2000年以降大規模にすすんだことが全体の人口減少に拍車をかけたという分析です。

逆転の発想で、若年女性と地方に着目した政策を展開する。夢があります。これまでの地方のハードやインフラ整備による政策でなく、その土地土地に根ざした社会資源に注目して多様な地域社会を蘇らせる。若年女性が、生まれた土地で働き、家族をもち、人生を送れるよう、魅力的な地域社会をつくるため、「人」づくりを基軸に政策を考えていくこと。やはり、人、と。

ちょうど都知事選の真っ最中ですが、東京は東京だけで暮らしは完結しません。311を経て、大都市と地方の関係や、産業と生活のありかた(ライフスタイル)の見直しを問うている機会でもあります。日本全体で、持続可能な国をめざしていく国家戦略の必要性とあわせて、今の我々の選択がとても大切です。