【国会質問】予算案の可決は許せない。

1月30日からスタートした予算委員会で審議されてきた令和5年度予算案が、早々と、2月28日(火)に審議終了して採決となり、許せません。くしぶち万里は最終質問に立ちました。

この日、原発推進するGX方針の危険性を追及する締め括り質疑に加え、れいわ新選組の予算組み替え動議の趣旨説明、そして、政府案への反対討論の計3回、くしぶち万里は登壇しました。

1月31日にこの予算案を「異次元の売国・棄民予算」であることを指摘し、いかに米国に言われたまま攻撃用武器を購入し防衛費が拡大しているか、一方、どれほど国民生活の危機に寄り添わないものか(減税も給付もなし。食料自給率アップの目標もなし)を質疑を通じて明らかにしてきましたが、予算案がスムーズに可決されたことに、怒り心頭です。

午後の本会議採決では、徹底抗議の姿勢を示すため「牛歩」で登壇、反対の意思を表明して投票しました。

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最終質問では、岸田政権がGX基本方針とする「原発推進」の危険性について追及。

福島の原発事故から、わずか12年しか立っていないのに、ウクライナ戦争による一時的なエネルギー危機に乗じて、原発新増設や運転期間ルールの延長などで将来にわたり原子力依存を拡大していく方針には断固反対です。

(くしぶち万里)
総理、ウクライナ戦争では「原子炉」が、いわば、人質となっています。

人類で初めてのことであり、国境を越えて人々の不安と恐怖が広がっている現在進行形の事実にこそ、私たちは学ぶべきであると考えます。

つまり、原発が、我が国の最大の安全保障リスクになるということです。

岸田政権は、このかん審議してきたように防衛費増額して5年で43兆円、多くの攻撃用武器を買い、増税までして日米で戦争に備える、つまり有事の想定しているんですよね。

しかし、ウクライナの戦争を見れば、有事のときに、原子力が安全で安定的なエネルギーの供給電源になるというのは、無謀で、ただの空想でしかありません。

戦争になれば、原子炉が爆発しないように発電停止して、核燃料を安全に保管する、でなければ、地域に壊滅的な影響が及んでしまうかもしれません。

もしもの時、稼働できずに一番役に立たないどころか、安全保障上のリスクなんですよ。

原発のリプレース新増設に、お金を注ぎ込み、人員を割くなど、負担でしかありません。

しかし、岸田政権が閣議決定したGX基本方針は、

原発再稼働の推進、次世代革新炉の新増設、そして原発の運転期間延長など、
原子力を長期に渡って活用することが明記されています。とくに問題なのが、期間の延長です。

新規制制度は「原則40年、最長60年」という期間上限を維持しているように見えながら、審査で停止した期間を除けば、70年でも、80年でも可能。60年を超える延命に道を開くことになります。しかし、その是非は十分に議論されないまま、異例の多数決で、2月13日に規制委員会で決定されました。

総理は10日、独立性の高い規制委員会の結論を待たずに、基本方針を閣議決定されたわけですが、そこまでして、現行法から運転期間ルールを全削除する理由はなんですか?法改正の立法事実はなんでしょうか?

もう一点、続けて、お聞きします。

総理は「できるかぎり原子力依存度を低減していく」という方針は変わらないとおっしゃっていますが、しかし、パネルをご覧ください。 

原子力発電所の現状ですね。廃炉が決まっているのが24基。

その他の炉も、れいわ新選組は原発を即禁止し、国が事業者から買い上げ、廃炉ニューディールを進める立場ですが、現行運転ルールなら遅くても2049年には原発は稼働しなくなる予定です。しかし、新規制ルールだと、原発依存は続いていくことになります。

原発をめぐっては世論の賛否は分かれますが、たとえ賛成する人であっても、ずっと将来的に原発依存し続けることには疑問がある、という人も多いのではないでしょうか。

今年も311が近づいていますが、福島の原発事故は、将来原発依存はしないというゴールを、日本中が共有したはずですよ。

冒頭に申し上げた安全保障リスクだけでなく、日本には地震リスクがあり、数日前も北海道で地震がありました。首都直下や南海トラフ地震が発生する確率は30年以内に7割、と言われています。


ウクライナ戦争によるエネルギー危機と燃料高騰を受けて、各国は外部に左右されないよう、むしろ、再エネの開発を加速させて自給率を高める戦略を導入していますよ。日本こそ、再生可能エネルギー開発を加速させるため、総力を上げる決意が必要ではないですか?

れいわ新選組は、脱原発グリーンニューディールで10年に官民200兆円のグリーン投資で毎年250万人雇用を作ることを目指しています。

総理、誰かを犠牲にして成り立つ経済は、もうやめようじゃありませんか。

そのことを強く申し上げ、私の質問を終わります。