【国会質問TV中継②】外交努力は?北東アジア非核地帯化を


昨日に続き、29日予算委員会にて、岸田総理と直接対決でした。

午前の質問、午後の質問、第二次補正予算に対する組み替え動議と反対討論。

一日で4回も登壇しましたので、総理はじめ閣僚や他の委員に強い印象を残せたと思います。

とくに、「核の問題」を今日も総理に質しましたので、
「核兵器廃絶問題といえば、れいわの櫛渕万里」と脳裏に焼き付いたのではないでしょうか。


まず冒頭は、防衛力増強や抑止力が叫ばれるなかで、一方の外交努力について聞きました。

先週23日、カンボジアで開催された「拡大ASEAN国防大臣会議」に、日本の防衛大臣も副大臣も不参加だったからです。なぜ、政務官しか派遣していなかったのか。

戦争の最中にロシアも参加し、台湾海峡や南シナ海の問題をめぐる極めて重要な会議です。米国は国防長官、中国も国防大臣が出席。参加する18カ国はほぼ大臣が揃い、3カ国だけ代行か次官でした。

地域で武力攻撃が発生しないよう日本がどういう対話を展開していくのか、非常に大事なときであるはずです。

国民に対して「反撃能力」の保有が必要だ、
増税してでもミサイル強化が要るのだ、としながら、
危機回避のための外交努力は放棄し、
ひたすら抑止力と軍事力を拡大するスタンスで突き進んでいるようにしか見えません。

ミサイル軍拡競争は、核戦争のリスクを高めていきます。

昨日総理が指示したとおり、令和9年度に防衛費をGDP2%に増額するとなれば、
日本はロシアを超えて世界第3位の軍事大国となります。

国民的議論もなしに、地域の緊張を高める可能性もあり、
かえって日本を危険にさらす恐れもあるのではないでしょうか。

それよりも、具体的に、地域の緊張を減らすための多国間の枠組みづくりに努力すべきです。

私は、総理に対し、「北東アジア非核兵器地帯構想(3+3)」について取り組むよう、強く求めました。

これは、一言でいえば、核保有国であるアメリカ、中国、ロシアの3カ国が、
非核地帯となった日本、韓国、北朝鮮の3カ国に対し、
核兵器の攻撃や威嚇は行わない、とする安全上の保証を与えるものです。

それにより、「核に頼らない安全保障」をつくることができます。

「いやー、北朝鮮は無理でしょ」と思う方が多いかもしれませんが、

2018年の韓国と北朝鮮による「板門店宣言」と、
米国と北朝鮮による「シンガポール米朝合意」に立ち返ることが最初のステップになると考えます。
北朝鮮の完全非核化を含む「核のない朝鮮半島」で外交合意しているのです。

時間はかかるかもしれません、しかし不可能ではない。それが、外交努力ではないでしょうか。

北東アジア、東アジアには、地域の安全保障について話し合う多国間の枠組みがありません。
ヨーロッパや東南アジアには存在しています。

地域の全体の利益となるような、戦略的な対話や徹底した平和外交を、
日本が主導して始めることが必要である、ということを、総理に強く申し上げました。

れいわ新選組は、専守防衛と徹底した平和外交、そして、
「核なき世界」の先頭に立つことで地域の安定をリードしていくことを公約にしています。

政府が年末までに閣議決定しようとしている「安保3文書」、
これは、いままでの専守防衛を、脅威対抗型の防衛戦略へと実質的に変える、
戦後の安全保障政策の大転換といえるものです。

これほど重要なことを、一部の有識者と行政だけで決めてはなりません。

国会での徹底的な議論を求め続けていきます。